更年期障害
更年期障害は、閉経を挟んだ前後5年間の約10年間にわたる「更年期」において、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減少することで引き起こされる、心身のさまざまな不調を指します。大阪市北区梅田の「荻野レディースクリニック」では、1995年の開業以来、多くの女性の悩みに寄り添い続けてきました。長年の経験に基づき的確な診断を行う院長の荻野瑠美と、患者さんの思いを丁寧に汲み取る副院長の荻野舞という2人の日本産科婦人科学会専門医が、母娘ならではの温かい視点で診療にあたっています。西梅田駅から徒歩3分という便利な場所にありながら、ゆったりとした落ち着いた空間で、お一人おひとりのライフスタイルに合わせた最適な治療法をご提案いたします。当院には勤続10年以上のベテランスタッフが多く在籍しており、いつご来院いただいても変わらない安心感でお迎えできるのが強みです。
更年期障害の症状について
更年期障害の症状は非常に多岐にわたり、現れる種類や程度には個人差が非常に大きいのが特徴です。日常生活に支障をきたすほど強く出る方もいれば、比較的軽症で済む方もいらっしゃいます。主な症状は、自律神経の乱れによるもの、精神的な不調、そして身体的な痛みなどの大きく3つのグループに分けられます。
自律神経の乱れによる症状(血管運動神経系症状)
エストロゲンの減少により、体温調節や血管の収縮・拡張を司る自律神経が不安定になることで起こります。当院を訪れる患者さんの多くが、以下のような症状を訴えられます。
- ホットフラッシュ・・突然顔が熱くなったり、のぼせたりする症状です。
- 異常な発汗・・気温とは無関係に、滝のような汗が止まらなくなることがあります。
- 動悸・息切れ・・安静にしている時に急に胸がドキドキしたり、息苦しさを感じたりします。
- 冷え性・・のぼせがある一方で、手足の先が氷のように冷たく感じることがあります。
特にのぼせやほてりの詳細については「のぼせ・ほてり(ホットフラッシュ)」のページを参照してください。また、冷えについては「冷え性(冷房症)」のページで詳しく解説しています。
精神・神経的な症状
ホルモンバランスの急変は、感情をコントロールする脳の働きにも影響を及ぼします。自分ではコントロールできない感情の揺れに戸惑う患者さんも少なくありません。
- イライラ・・家族や周囲に対して、些細なことで怒りっぽくなってしまいます。
- 不安感・焦燥感・・漠然とした不安に襲われたり、落ち着かなくなったりします。
- 不眠・・寝付きが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めてしまったりします。
- 抑うつ気分・・何に対してもやる気が起きず、気分が沈みがちになります。
こうしたメンタル面の不調については「不眠・イライラ」のページを併せてご覧ください。
身体的な症状(運動器・泌尿器・皮膚など)
エストロゲンは全身の組織の潤いや柔軟性を保つ役割もあるため、不足するとさまざまな部位に痛みや違和感が生じます。
- 肩こり・・頑固な首・肩の凝りや痛みが続き、マッサージをしても改善しない場合があります。
- 関節痛・筋肉痛・・腰痛や指の関節の痛み、全身のこわばりを感じることがあります。
- 頭痛・めまい・・ふわふわとしためまいや、締め付けられるような頭痛が起こりやすくなります。
- 泌尿器・生殖器症状・・尿漏れ、頻尿、膣の乾燥による痛みなどが現れることがあります。
倦怠感や肩の痛みにお悩みの方は「肩こり・倦怠感」のページに詳細を記載しております。
更年期障害の原因について
更年期障害の根本的な原因は、加齢に伴う卵巣機能の低下です。女性は40代半ばを過ぎると、卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)という女性ホルモンの量が劇的に減少します。
脳の視床下部という部位は、卵巣に対して「ホルモンを出しなさい」という指令を出しますが、機能が低下した卵巣はそれに応えることができません。脳はさらに強い指令を出し続け、このミスマッチが視床下部にある自律神経中枢に混乱を招きます。
自律神経は呼吸、体温、血管の動きなどを調整しているため、ここが乱れることでホットフラッシュなどの多様な症状が引き起こされるのです。また、この時期の女性は子供の自立や親の介護、仕事での責任増加など、環境の変化によるストレスを受けやすい世代であることも、症状を重くする一因と考えられています。
更年期障害の病気の種類について
更年期障害そのものは一つの病態ですが、その現れ方によっていくつかのカテゴリーに分類されることがあります。これらを正確に把握することが、適切な治療への第一歩となります。
自律神経失調型
血管の拡張・収縮の異常がメインとなるタイプです。ホットフラッシュや発汗、動悸などが強く出ます。更年期障害の中で最も典型的なパターンと言えます。
精神神経型
イライラや不安、抑うつ、不眠など、メンタル面の不調が前面に出るタイプです。もともとの性格や周囲の環境ストレスが強く影響している場合があります。
運動器・皮膚・粘膜型
エストロゲン減少による組織の萎縮や乾燥が主な要因です。肩こり、腰痛、皮膚の乾燥、ドライアイ、あるいは膣の乾燥による性交痛などが目立ちます。
泌尿器型(GSM)
閉経関連泌尿生殖器症候群(GSM)とも呼ばれます。エストロゲンの低下により尿道や膣の粘膜が薄くなり、頻尿、残尿感、尿漏れ、繰り返す膀胱炎などが起こりやすくなります。
更年期障害の治療法について
荻野レディースクリニックでは、患者さんの症状の強さや体質、ライフスタイルに合わせて、以下の治療法を組み合わせて行います。私たちは、患者さんが「自分らしく過ごせること」を最優先に治療方針を決定します。
ホルモン補充療法(HRT)
不足しているエストロゲンを最小限の量で補う、更年期障害に対する最も効果的な治療法の一つです。飲み薬、貼り薬(パッチ)、塗り薬(ジェル)など、さまざまなタイプから選択可能です。
- メリット・・ホットフラッシュや発汗には速効性が期待でき、骨粗鬆症の予防にもつながります。
- 副作用・・乳房の張りや不正出血が見られることがありますが、投与量の調整で改善可能です。
- リスク・・血栓症(血の塊ができること)などのリスクについては、事前の検査で慎重に判断します。
HRTについての詳しい内容は「ホルモン療法(HRT)」のページをご覧ください。
漢方薬による治療
全身のバランスを整え、穏やかに症状を改善させていく方法です。複数の症状が重なっている場合や、体質を根本から見直したい方に適しています。
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)・・冷えや貧血傾向がある方に用いられます。
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)・・イライラや精神的な不安定さが目立つ方に適しています。
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)・・のぼせや肩こり、生理痛などがある方に処方されます。
プラセンタ注射
胎盤から抽出したエキスを注射する治療法です。更年期障害の改善に健康保険が適用される場合があり、当院でも多くの患者さんが活用されています。自律神経を整え、お肌の調子や倦怠感の改善にも寄与します。美容面でのご相談をご希望の方は「美容のご相談」のページも参照してください。
カウンセリング・生活指導
副院長の荻野舞を中心に、患者さんの意向を尊重した丁寧なカウンセリングを行っています。食事、睡眠、運動などのアドバイスに加え、精神的なサポートを重視しています。状況に応じて、向精神薬を一時的に併用することもあります。
更年期障害についてのよくある質問
Q1. 更年期障害の症状はいつまで続くのですか?
A1. 一般的には、閉経を挟んだ前後5年、合計10年程度が更年期とされます。症状が強く出る期間はそのうちの数年であることが多いですが、個人差があります。治療を行うことで、その期間をより快適に過ごすことが可能です。
Q2. ホルモン剤を使うと太ったり、がんになったりしませんか?
A2. 現代のHRTは非常に少ない用量で行われるため、お薬そのもので太ることは稀です。また、乳がんのリスクについては、定期的な検診を併用することで過度な心配は不要とされています。当院では安全性を第一に、日本産科婦人科学会専門医が適切に管理いたします。
Q3. 30代ですが、更年期のような症状があります。若年性更年期でしょうか?
A3. 30代で更年期症状が出る「早発卵巣不全」という状態もありますが、ストレスや過度なダイエットによる自律神経の乱れである場合も多いです。まずは「ホルモン検査」のページを確認し、現在の卵巣の状態をチェックすることをお勧めします。
Q4. 受診するタイミングはいつが良いですか?
A4. 「いつもと違うな」「我慢すれば過ごせるけれど辛いな」と感じた時が受診のタイミングです。日常生活に少しでも支障が出ているのであれば、早めにご相談ください。
院長より
大阪市北区の梅田にある荻野レディースクリニックのホームページをご覧いただきありがとうございます。更年期は、女性なら誰もが通る道ですが、その辛さは周りに理解されにくく、一人で抱え込んでしまいがちです。「年のせいだから仕方ない」と諦めていませんか。私たちは、更年期を人生の後半戦へ向けた「大切な準備期間」と考えています。
私、院長の荻野瑠美は長年の臨床経験に基づき、医学的根拠の明確な治療方針をお示しします。そして副院長の荻野舞は、皆様が日々の生活の中で何に困り、どのような状態になりたいのかというお気持ちに寄り添った診療を行っています。私たち母娘がそれぞれの視点からサポートすることで、患者さんに最も適した解決策を見つけ出せるのが、私たちのクリニックの強みです。
当院は1995年の開業以来、同じスタッフが10年以上皆様をお迎えしており、温かく家庭的な雰囲気の中でお話を伺うことができます。グレーを基調とした落ち着いた空間で、リラックスして受診していただけるよう努めています。西梅田駅からすぐの場所にありますので、お仕事帰りやお買い物のついでにでも、ぜひ気軽にお立ち寄りください。あなたがまた笑顔で毎日を過ごせるよう、全力でお手伝いさせていただきます。
