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子宮頸がん撲滅をめざして

[2014.02.28]

厚生労働省が子宮頸がん検診の無料クーポン券を配布して1年。子宮頸がん予防ワクチンの認可発売から半年、私のクリニックでも、検診受診者がずい分増えました。ワクチンの接種希望者もまだ多くはありませんが広まりつつあります。

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★Aさんは母子で来院され、60歳代のAさんと30歳代の娘さん2人一緒にワクチンを希望でしたが、子宮頸がんは若年層はかかるリスクが高く(高羅患率)、高齢者(60歳以上)はリスクが低い(低羅患率)旨を説明し、Aさんには定期的な子宮がん検診を、娘さんにはがん検診と予防ワクチンを接種しました。
★同じくワクチン希望の40歳代のBさんの場合は、発がん性HPVに※感染するリスクは性的にアクティブである間は存在するので、独身のBさんにはがん検診と予防ワクチンを施行しました。
※HPV(ヒトパピローマウィルス):子宮頸がん発症の原因となるウィルス
★毎年お誕生日検診をしてる30歳代のCさんは、今年も異常がなければ、ご自分へのプレゼントにとワクチンを受けられました。
★学生の22歳のDさんは初めて受けた検診で軽度異形成※と判明、HPV検査と後日の細胞診の再検診で陰性・異常なかったため、予防ワクチン接種後、定期的に検査を続けています。
※異形成:がんの一歩手前の状態。多くは自然治癒するがさらに進むとがんになる。
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わが国の検診受診率20%をせめて50%に、特に20歳代若年者の低受診率(5%以下)を引き上げようと、公費負担補助システムがスタートしました。しかし予防ワクチンが導入されても高額ゆえに接種が受けられない女児だけが将来子宮がんとなり、子宮や命を失うような医療格差が絶対起きないよう、小中学生女児のワクチン接種の公費負担の実現が切に望まれます。

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